ゆとリーマンの徒然日記

主に海外機会に関する事を書きます。

2019年海外記 #1 〜ベトナム逃避行〜

 今年2019年の海外経験をここに記しておきたい。この記事は自分自身がそこで何を感じたかを記したものなので、もしハウツーを知りたい方がいたら直接聞いていただけるといいと思う。

 

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2019年4月中旬。

 

私は思わず旅に出た。

 

度重なる就活のストレスに耐えられなくなったからだ。

 

いや、正直「就活のストレスに耐えられない」なんてことはなかったが、「就活を理由にすれば『自分探し』などといった芳しい若人の営みを恥ずかしさもなくすることができる」と考えたからかもしれない。

 

目的地はベトナム。理由は単純、航空券がバカみたいに安いのだ。

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ベトジェットの往復で1.9万円。安全性はご愛嬌。CAがめちゃくちゃ可愛い。

 

1. ハノイ・ノイバイ空港で白タク詐欺に遭遇

 

訪問した街はベトナムの首都ハノイ

 

ノイバイ空港でいきなり「白タク詐欺」に遭った。

 

タクシーに乗ったあとこれが詐欺であることに気づいた私は下ろしてくれと頼む。

 

しかし運転席と助手席にいた若い男2人は

 

「200万ドンよこせ」

 

と言って聞かない。

 

ベトナムにきたばかりの私は、200万ドンがどれほどのものなのか検討もつかない。

(現在のレートにすると約9000円)

 

とりあえず従順な態度を見せ、ATMに下ろしにいくふりをして走って逃げた。

 

igaitaliago.hatenablog.com

 

割とこのブログが役にたった。ありがとうigaitaliagoさん。

 

結局空港バスを使いハノイ市街にたどり着いた。

 

2.ハノイの街・文化

 

聞いてはいたが、ハノイは夥しい数のバイクが縦横無尽に駆け巡る、「the 東南アジア」といったところ。

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だいたいこんな感じ。HONDAのスーパーカブが多いだとか。

就活でひたすら「オーガナイズ」された面接、「コスモス」を求められていた自分にとって、この「カオス」はむしろありがたかった。 

 

ハノイの街は「観光」というより所狭しと人の住居・生活圏が並ぶ首都と言った印象。

 

私は現地人の生活が見たかったので好都合だった。

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バイク・砂埃・街並み。ここを歩くだけで感じるものがある。

 

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週末のマーケット。バンコクのカオサンみたいで楽しかった。

現地の人々の生活に直に触れることで、そこの文化や日本との水準の違いに驚く。

 

ベトナムではいわゆる「犬を食べる」文化が残っているのだが、これに対する批判も多いと聞く。

 

生命倫理だかなんだとか。じゃあ牛は?豚は?鶏は?って話だ。

 

国際法一般原則の「内政不干渉」っぽいな〜と浅学ながら思ったのだが、他国の文化にどこまで口出せるのかってのは難しいと思う。(小並感)

 

その土地にはその土地の生活様式があり、それで普通に生活している。

 

それを外部の普遍的価値”のような”何かで批判することにはもっと慎重になるべきではないだろうか。

 

3.ベトナム軍事史(軍事博物館・ホアロー収容所を訪ねて)

 

 ベトナムを初めとする東南アジアの国々は欧米・日本による植民地化や戦争を繰り返した歴史を持っている。

 

ハノイにきた目的の1つは、軍事博物館と収容所を見るためだった。

 

ベトナム軍事博物館

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博物館を象徴するオブジェ。アメリカ軍戦闘機とベトナム人女性が印象的。

 ベトナムは冷戦期にアメリカ・ソ連の代理戦争のような形で「ベトナム戦争」が勃発した。結果的にはソ連支援の北ベトナムアメリカの支援を受ける南ベトナムを制圧して、「ベトナム社会主義国」を成立させることとなった。

 

 この戦争では、テレビや新聞を初めとするメディアが初めて戦場に入りこみ、リアルタイムで戦況が伝わる初めての戦争であったため、アメリカ軍の枯葉剤作戦など戦争の「非人道的」な側面が顕著になったそう。

 

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ベトナム軍の戦闘機。

 

○ホアロー収容所

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ホアロー収容所入り口

 ホアロー収容所は、フランス植民地時代の19世紀末に「政治犯の収容・転向」を目的として使われた収容所。第二次世界大戦終結後、植民地開放を求めた抗仏戦争やその後のベトナム戦争でも使われた。

 

かつては「東南アジアで最も怖い観光地」に選ばれたことも。

 

世界の収容所の跡地でも、このホアロー収容所は特に「再現性」と「恐怖感」を与えるものであるという。

 

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足枷をはめられた囚人たちの模型。

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処刑用に使われたギロチン。

かつてアウシュビッツに訪れた際にも感じたが、やはりこの手の収容所跡で感じるのは特有の「気味の悪さ」「狂気」。

 

何より、本来ならば消し去りたいこの施設を「負の遺産」として保存し、後世の私たちにリアルを伝えてくれることに感謝した。

 

何事にも懐疑主義な私だが、「人命」これは普遍的価値として守るべきものであると実感した。

 

4.まとめ

就活中に見失ったと仮定した自分を探すための旅だったが、ベトナムハノイの魅力を感じる4日間だった。

 

東南アジア特有と言ってはアレだが、白タク詐欺に遭いかけたし、なんならホアンキエム湖ではバイタク詐欺(?)に遭って約5000円を払うことになった。

 

白タク詐欺は正直金額的に論外であるが、バイタクのおっちゃんは1時間以上かけてハノイを案内してくれた上、訪れた史跡・寺院について英語で説明してくれた。

 

正直あまり詐欺だとは思わなかったが、相場よりは大分高いらしい。

 

ちょっとこなれた旅行者は、「いくら値切りをしたか」「詐欺師を糾弾したか」を自慢げに話す人もいる。

 

だがそれは「日本人目線」で「詐欺」と思い込み、「悪いことをしている外国人」と認定して自分の「正義感」を満たしている場合もあるのではないだろうか。

 

私はその場合、相場というより、「自分がどのようなサービスを受けられるか」・「なぜこの人はこの金額を提示しているのか」を考えるようにしている。

 

相場より多少高くても、自分が納得すれば良いと思っている。

 

何が正解かはわからないけどね。