2019年海外記 #3 〜トルコ・フランス・ベネルクス三国編〜
私のサークルには、旅好きが多い気がする。
同回生A・B・C:「俺たちバルト三国行ったぜ」
同回生D:「俺はコーカサス三国行ったぜ」
私:「じゃあ俺はベネルクス三国行くわ」
動機はこんな感じ。ついでにトルコとフランスにも行く事にした。
1.クレイジートラベラーの価値観に触れたトルコ
イスタンブール新空港でコムラという奴と合流。
バスに揺られて約40分、アヤソフィア・ブルーモスクに到着。
割といろんな国・街を訪れた中で、バスから降りて思わず感嘆の声をあげたのがここ、イスタンブール だった。
アジアとヨーロッパの境目であり、強大な帝国を誇ったこの地には洗練された美しさもあり、尚且つ中東特有の「砂埃感」もあって街を歩くだけで楽しむことができる。
また、イスタンブールも然る事乍ら、今回は旅を共にしたコムラが刺激の強い奴だった。
彼は基本的に本能で行動する人間だ。今までの旅の経験値は半端なく、それは彼のツイッターのプロフィールを見ても明らかだ。
そんな彼は、今回たった2日間一緒に行動しただけだったが色々面白い行動を取っていた。
例えば、こんだけ旅してるのに現金をポケットから頻繁に落とす。普通にSIM買えばいいのにわざわざハードモードを選択する。道端に落ちてるものを食べる、などだ。
イスタンブール郊外のスーパーの駐車場で、買ったばかりのパンとハムの晩飯を食べてる時に聞いた。「なぜそのような旅をするのか」と。
コムラ「俺は今あるお金を「旅での経験」に全振りしたい」
確かこんなことを行っていた気がする。
コムラ理論で行くと、15万円で普通の海外旅行を1回するより、5万円の貧乏旅を3回する方が好きらしい。
それはわかる。君は程度が極端に甚だしいんだよ。
2020年、どうやら彼史上最も死に近いチャレンジをするそう。
彼の今後に期待です。
2.悲しみのフランス・パリ編
イスタンブールからルクセンブルグを経由し、フランス・パリへ。
あの「パリ」なので流石にテンションは上がる。
とりあえずゲストハウスに荷物を置き、有名どころを回る。
大体テレビで見たことあるけど、それが目の前にリアルに現れるタイプの興奮。さすが世界一の観光都市。
と、街歩きをしていたのだが、段々看過できないほどの腹痛が私を襲うようになった。
私は世界一お腹が弱いことで有名なので、シンプルに調子が悪い日だな、と軽く思っていたのだが自体はそう簡単ではなかった。
ゲストハウスに帰りとりあえず便座に座る。
...踏ん張っても血しかでない。
とめどなく流れてくる大量の血。
フランス・パリで本気の絶望を覚えた。
病院に行こうか? パリだし日本人病院もありそうだ。
だが... めんどくさい。
私は質の良いフォロワーに託すことにした。
...こうして、私は血便を無かったことにして旅を続けることにした。
パリは二面性のある街だった。
先進国で文化・観光の中心地。華やかな側面。
移民・革命の血が流れる国民・社会に対する不満渦巻く側面。
ヨーロッパの中心に足を踏み入れ、その奥深さと複雑さの一角を見た。
次は健康な状態で行きたい。
3.多様性と法の下の自由 ~ベネルクス編(主にオランダ)~
フランスを挟んで、ルクセンブルグ・ベルギー・オランダと順番に旅をした。
それぞれの国で様々な経験ができたが、特にオランダについてここでは言及したい。
オランダに行った理由は主に2つ。
1つは「オランダ留学する後輩に会いに行くこと。」
そして、「オランダで活躍する日本人サッカー選手を応援に行くこと。」だ。
名前をナツノスケというその後輩は、私のオランダ渡航とほぼ同時期にオランダでの生活をスタートさせていた。
早速彼の住んでいる部屋にお邪魔する。
...マジで部屋には何も無かった。
ベッドも机も冷蔵庫もwifiも。
彼はちょうどその時誕生日だったらしく、異国の殺風景な一部屋で本当に寂しそうな誕生日を迎えたと嘆いていた。
それを聞き、盛大に(?)祝ってあげた。
残りの留学期間も頑張れ。
そしてナツノスケと2人で、2つ目の目的「海外サッカー」を観に行った。
カードは「AZ vs フローニンゲン」
AZには菅原由勢選手、フローニンゲンには堂安律選手・板倉滉選手が所属している。
非常に楽しみな試合だった。
...が、前日に試合会場が変わっていることに気づく。
どうして? 理由は「スタジアムがぶっ壊れた」からだ。
この壊れ方は今まで見たことが無い。急遽ハーグに向かうこととなった。
...こんな感じでなんだかんだあったけど、結局しっかりハーグ観光もできたし良かった。
そしてお目当ての日本人選手の登場。特に堂安律!正直彼を見にきたと言っても過言では無い。
...が、堂安の名前はスタメンに連なっていなかった。
堂安は頭痛で欠場らしい。残念だった。(ちなみにこの試合の後にPSV移籍が決定。頑張れ堂安律。)
日本人選手は、板倉がCBで先発フル出場、菅原も後半の途中からウイングで好機を演出した。
シンプルにサッカー観戦を楽しむことができた。
4.まとめ ~ここで「3.多様性と法の下の自由」を回収するよ~
こうして欧州縦断バックパックが終了した。
最後に訪れたオランダで、ある2つのものを見つけた。
オランダでは上記2つが「限定的」ではあるが法律で認められている。
「法の下の自由」というイメージを受けた。個人的な印象としては、「違法」にしたところで人間の嗜好・本能を過度に制御することはでき無いために、「合法」として国が管理した方が治安維持に繋がるという考えなのでは無いだろうかという感じ。
ともかくここではそれが公に許されているのだ。
そしてこのような店の前には、普通に家族連れが観光を楽しんでいたりする。
そのようなバックグラウンドを持たない自分にとって、非常に興味深い光景が広がっていた。
人間の感覚的部分・本能的部分について、もう一度考えようと思った。